雇用現場の荒廃ぶりを裏付ける統計と言えないか。ハローワークの求人票の労働条件が実際と食い違うという相談が2014年度は約1万2千件に上り、前年度を3割上回ったことが厚生労働省のまとめで分かった。このうち3分の1以上の4360件で、「求人票より低い賃金で働かされた」「始業時刻より早い出社を求められた」といった食い違いが実際に確認されたという。求人側の姿勢が問われるのはもちろん、公的な機関が扱う求人票の信頼性、ハローワークの役割や位置付けにも関わる深刻な問題だ。ハローワークの求人票がこの実態であれば、インターネットや広告、企業説明会などを通じた求人情報の真偽も大いに懸念される。食い違いはさらに深く
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